レイプドラッグによって意識がもうろうとしたり、記憶がなくなったりする状態で性的暴行を受ける被害は、近年増加傾向にあります。
この記事では、レイプドラッグについて弁護士に相談するメリットを解説します。相談窓口や、弁護士に相談することで、どのようなメリットがあるのかなど知っておくべきことを紹介します。
レイプドラッグとはそもそも何??
レイプドラッグの定義
レイプドラッグとは、飲料に混入させ、服用した相手の意識や抵抗力を奪って性的暴行に及ぶ目的で使われる睡眠薬や抗不安薬のことです。レイプドラッグには、睡眠薬や向精神薬などが悪用されます。レイプドラッグを飲まされた被害者は、記憶がなくなったり、意識がもうろうとしますが、ごく普通に行動しているようにも見えたりします。
実はレイプドラッグを使った性犯罪は、近年増加傾向にあります。
レイプドラッグの使われ方と被害に遭わないための予防法
レイプドラッグの使われ方としては、飲み会で自分が席を離れた間に飲まされるケースが多いようです。トイレや電話で席を立った際などに分からないように入れられるケースもあります。
以下が予防策です。
- レイプドラッグの被害から身を守るためには、以下のような予防法があります。
- 飲み物や食べ物は自分で注文し、自分の目の届くところに置く。席を立つときは飲みきるか、新しいものに替える。 他人から渡された飲み物や食べ物は受け取らない。特に見知らぬ人や初対面の人からは断る。
- 飲み物や食べ物の味や色に変化がないか注意する。レイプドラッグは苦味や青色などがある場合がある。
- 飲み会やデートなどでは、信頼できる友人や知人と一緒に行く。連絡先や行動予定を共有する。
以上のような予防策が考えられます。しかし実際の飲み会の場では「お酒を飲むと判断力が鈍る」等あり難しいともいえるでしょう。

実際にその場にいて入れられたとしても、違和感がなく気づかないまま被害に遭う可能性はあります。実際に被害に遭った際の対処法や相談窓口を紹介します。
レイプドラッグの被害に遭った際の対処法と相談窓口
レイプドラッグ被害への対処法
レイプドラッグによる性暴力の被害に遭った場合、まずは安全な場所に逃げることが大切です。その後、できるだけ早く警察や性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターに相談してください。
警察やワンストップ支援センターでは、被害者の意思を尊重し、被害者の不安に寄り添って支援がすすめられます。プライバシーは守られますので、安心して相談しましょう。被害から数日以内であれば、尿検査や血液検査で睡眠薬の摂取を証明できる場合があります。証拠保全のために、なるべく速やかに検査を受けてください。
また、被害から数年以内であれば、毛髪鑑定で睡眠薬の摂取を証明できる場合があります。毛髪鑑定は、警察が試すことができる新たな薬物の鑑定方法です。
また、数分で判定される簡易検査キットもできています。被害者の精神的な負担軽減も期待されています。
また、被害から72時間以内であれば緊急避妊薬を服用することによって、ほとんどの場合で望まない妊娠を防ぐことができます。妊娠や性感染症の心配もあるので、医療機関になるべく早く相談することが必要です。
また、警察や相談センターで解決が難しい場合には弁護士へ相談することも一つの方法です。
弁護士に相談するメリット
レイプドラッグの被害を弁護士に相談するメリットは、以下のようなものがあります。
- 被害者としての権利や手続きを知ることができます。レイプドラッグによる性的暴行は、準強制性交等罪や準強制わいせつ罪という重大な犯罪です。被害者は、警察や検察に被害届を提出したり、裁判で証言したりする権利があります。弁護士に相談することで、これらの権利や手続きについて正しい情報を得ることができます。
- 被害の立証や証拠保全の支援を受けることができます。レイプドラッグによる性的暴行は、被害者の記憶が曖昧になったり、薬物が体外に排出されたりすることで、証拠が残りにくい犯罪です。弁護士に相談することで、被害の立証や証拠保全の方法についてアドバイスを受けることができます。
- 動画や画像を盗撮されていた場合は、インターネット・SNS上に動画が拡散されてしまっているかもしれません。その際も弁護士に相談することで開示請求や動画・画像の探し方等のアドバイスをもらうことができます。
弁護士に相談する際はデジタル犯罪・SNSに強い弁護士事務所に相談するようにしましょう。性・ITの関わるデジタル犯罪・SNS分野のトラブルは、非常に専門性が高い分野です。
弁護士事務所によっては、デジタル犯罪の手口や法律を十分に理解していないため、適切なアドバイスや対応ができない可能性があります。
また、時間やコストがかかりすぎたり、失敗したりするリスクも高いです。
トラスト弁護士法人は性被害・デジタル犯罪のトラブルに強く、数多くのトラブルを解決してきました。
また初回の無料相談も行っており、24時間体制でお問い合わせを受け付けているため、スピーディーに問題を解決できるでしょう。性被害・デジタル犯罪のトラブルに悩んでいる方はぜひ、トラスト弁護士法人にお問い合わせしてみてください。
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レイプドラッグ被害の相談窓口
レイプドラッグ被害には下記の相談窓口があります。
・性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター:産婦人科医療やカウンセリング、法律相談などの専門機関とも連携しています。相談電話は「#8891」または「045-322-7379」(24時間/365日)です。
・性暴力救援ダイヤルNaNa:性暴力被害者専門の支援センターです。カウンセリングや法的支援を受けることができます。相談電話は「03-5607-0799」(24時間/365日)です。
・ドクターハラスメント相談窓口:医療機関でのセクハラやレイプドラッグ被害に対応する専門家がいます。相談電話は「03-5285-8088」(平日10時~17時)です。
これらの相談窓口は、無料で匿名で利用できます。レイプドラッグ被害に遭った場合は、できるだけ早く相談してください。被害者の意思を尊重し、被害者の不安に寄り添って支援が進めます。プライバシーは守られますので、安心して相談できるでしょう。
レイプドラッグ被害の事例
レイプドラッグの事例とは、レイプドラッグを使って性暴力に及んだ事件の具体的な例のことです。レイプドラッグの事例は、被害者や加害者の関係性や状況によって様々ですが、いくつか紹介します。
マッチングアプリで被害に遭ったAさん
Aさんは、マッチングアプリで知り合った男性と初めて食事に行きました。トイレから戻った後、飲み物に混入された睡眠薬を飲んでしまい、意識がもうろうとしました。その後、男性に自宅まで連れて行かれ、性的暴行を受けました。
さやかさんは警察に相談しましたが、防犯カメラの映像では自分が普通に歩いている姿が映っており、合意したとみなされてしまいました。しかし、毛髪鑑定で睡眠薬の成分が検出され、男性は逮捕されました。
飲み会で被害に遭ったBさん
Bさんは、友人と一緒に飲み会に参加しました。そこで知り合った男性から飲み物を勧められ、飲んだ後に気分が悪くなりました。その後、男性にホテルに連れて行かれ、性的暴行を受けました。
あきらさんは記憶が曖昧でしたが、自分がレイプされたという感覚はありました。しかし、友人や家族に相談することができず、自分を責める日々を送りました。その後、性暴力被害者専門の支援センターに相談し、カウンセリングや法的支援を受ける日々が続いています。
塾の先生からレイプドラッグを飲まされ被害に遭ったC君
C君は、中学生の時に塾の先生から睡眠薬を飲まされて意識を失いました。その後、先生に性的暴行を受けました。たかし君は恐怖や恥ずかしさから誰にも話せませんでしたが、先生から再び睡眠薬を渡されそうになった時に逃げ出しました。その後、学校の先生や警察に相談しましたが、証拠がなく立件できませんでした。たかし君はトラウマに苦しみながらも高校を卒業しましたが、大学進学後にHIV感染が判明しました。
参照:レイプドラッグ
様々な事例を紹介しましたが、身近にありえる被害なため、日常生活から十分注意しましょう。当記事で紹介した予防策が参考になれば幸いです。
もしもレイプドラッグに遭い動画を撮影されているかもしれない場合は、動画が拡散されてしまっていることも考えておく必要があります。
その際は弁護士に相談することで開示請求や動画・画像の探し方等のアドバイスをもらうことができるでしょう。
トラスト弁護士法人は性被害・デジタル犯罪のトラブルに強く、数多くのトラブルを解決してきました。
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まとめ
この記事ではレイプドラッグの被害に遭った際の相談窓口や対処法を解説してきました。
動画・画像を盗撮されリベンジポルノ被害に遭っているかもしれない場合、脅迫されている場合は下記の記事を参考にしてください。
リベンジポルノで脅迫された時の対処法 | 知るべき法律と被害を防ぐために
リベンジポルノ被害は警察にどう相談すべき?絶対に必要な証拠を解説
また、慰謝料を請求したい・被害者への対処法を知りたい場合は、下記の記事をご覧ください。
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