コラム

column

 

性的虐待はどこに相談すればいい?窓口で必要な情報と対処法を紹介

コラム
コラム虐待解決事例性暴力

性的虐待に遭っている子どもやその周囲の人たちが、早期に気づき、適切な相談や支援を受けることが大切です。しかし、性的虐待はどこに相談すればいいのでしょうか?また、相談する際にはどのような情報が必要で、どのような対処法があるのでしょうか?

この記事では、性的虐待の相談窓口や必要な情報、対処法について紹介します。性的虐待は決して許されることではありません。もし自分や身近な人が性的虐待に遭っていると思ったら、一人で悩まずに、勇気を出して相談してください。

こんな時は性的虐待かも | よくある相談事例について

性的虐待の実際の相談事例や、性的虐待か分からなかった場合について解説します。

性的虐待の相談事例

性的虐待の相談事例としては、以下のようなものがあります。

・保護者や親族から子どもへのわいせつな行為や強要
・教師やコーチなどの信頼関係にある大人から子どもへのわいせつな行為や強要
・友人や知人から子どもへのわいせつな行為や強要
・ネット上で知り合った大人から子どもへのわいせつな行為や強要
・子ども同士でのわいせつな行為や強要

これらの事例は一例であり、性的虐待は様々な形で起こり得ます。また、加害者は男性だけではありません。女性から子どもへの性的虐待も存在します。

身近な子供が性的虐待に遭っているか分からなかったら?

自分や身近な人が性的虐待に遭っているか分からなかったら、以下のようなサインに注意しましょう。

急に暴力的になったり自傷行為をしたりする
急に性的な言動や知識を示したりする
急に着替えや入浴を嫌がったりする
急に大人や同性の子どもを避けたりする
急におねしょや夢遊病をしたりする

これらのサインは、必ずしも性的虐待を意味するわけではありません。しかし、子どもの様子に変化があったら、まずは子どもと話してみることが大切です。子どもが何か悩んでいることや困っていることがあれば、それを聞いてあげてください。子どもが話しやすい雰囲気を作ってあげてください。子どもの話を否定したり責めたりしないでください。子どもの話を信じてあげてください。

もし子どもから性的虐待に関する話が出たら、冷静に対応してください。パニックになったり感情的になったりしないでください。子どもに「誰に、何をされた」かを簡潔に聞き取ってください。詳細を根掘り葉掘り聞かないでください。子どもに「あなたのせいではない」「あなたは悪くない」「あなたは勇気がある」「私はあなたを守る」と伝えてください。そして、速やかに児童相談所に通告してください。

性的虐待はどこに相談すればいい?相談先はこちら

性的虐待の相談先としては、以下のような機関があります。

・児童相談所
・24時間子供SOSダイヤル
・子どもの人権110番
・女性相談支援センター
・性暴力被害者支援センター
それぞれの相談先の特徴や連絡先について説明します。

児童相談所

児童相談所は、都道府県や指定都市などが設置する機関で、子どもの福祉に関する様々な相談を受け付けています。性的虐待の相談だけでなく、身体的虐待やネグレクト(育児放棄)などの他の虐待種別の相談も受け付けています。

児童相談所では、性的虐待の被害を受けた子どもの安全確保や被害確認面接、医療機関との連携、警察や検察との連携、心理教育や認知行動療法などの治療支援などを行っています。

児童相談所への通告・相談は、匿名で行うこともできますし、通告・相談をした人やその内容に関する秘密は守られます。児童相談所への通告・相談は、全国共通の電話番号「189」で24時間受け付けています。また、児童相談所相談専用ダイヤル「0120-189-783」でも受け付けています。

24時間子供SOSダイヤル

24時間子供SOSダイヤルは、文部科学省が推進する事業で、いじめや性的虐待など子どものSOS全般について、子どもや保護者などが夜間・休日を含めて24時間いつでも相談できる、全国共通のダイヤルです。都道府県や指定都市の教育委員会などが運営しています。

24時間子供SOSダイヤルでは、子どもの悩みや困りごとを聞いてくれるだけでなく、必要に応じて児童相談所や警察などの関係機関に連絡してくれることもあります。24時間子供SOSダイヤルへの通話料は無料です。

24時間子供SOSダイヤルへの電話番号は「0120-0-78310」です。

子どもの人権110番

子どもの人権110番は、法務省が設置した専用相談電話で、「いじめ」や性的虐待など子どもの人権問題に関する相談を受け付けています。法務省の人権擁護局や地方の法務局・地方法務局の職員が対応しています。

子どもの人権110番では、子どもの人権侵害に関する事実関係を確認し、必要に応じて児童相談所や警察などの関係機関に連絡したり、法的な手続きや支援団体などについて説明したりします。子どもの人権110番への通話料は無料です。

子どもの人権110番への電話番号は「0120-00-7110」です。IP電話からは「0570-003-110」にかけることができます。

女性相談支援センター

女性相談支援センターは、厚生労働省が推進する事業で、女性に対する暴力やセクシュアルハラスメントなどに関する相談を受け付けています。都道府県や指定都市などが運営しています。

女性相談支援センターでは、女性に対する暴力やセクシュアルハラスメントなどに遭っている女性やその周囲の人たちに対して、専門的な知識と経験を持ったカウンセラーが対応しています。必要に応じて医療機関や警察などの関係機関への連携や法的な手続きや支援団体などについて説明したりします。女性相談支援センターへの通話料は無料です。

女性相談支援センターへの電話番号は「0570-0-55210」です。IP電話からは「03-6834-4496」にかけることができます。

性暴力被害者支援センター

性暴力被害者支援センターは、内閣府が推進する事業で、レイプや強制わいせつなどの性暴力に関する相談を受け付けています。全国にある民間の支援団体が運営しています。

性暴力被害者支援センターでは、性暴力に遭っている女性やその周囲の人たちに対して、専門的な知識と経験を持ったカウンセラーが対応しています。必要に応じて医療機関や警察などの関係機関への連携や法的な手続きや支援団体などについて説明したりします。性暴力被害者支援センターへの通話料は無料です。

性暴力被害者支援センターへの電話番号は「0120-810-875」です。

性的虐待を相談する際に窓口で必要な情報

性的虐待を相談する際に窓口で必要な情報としては、以下のようなものがあります。

・被害者の氏名、年齢、住所、学校名などの基本情報
・加害者と被害者との関係
・被害内容(何をされたか、いつからいつまでされたか、どこでされたか、どんな状況だったかなど)
・被害の証拠(写真や動画、メールやSNSのやりとり、日記や手紙など)
・被害の影響(身体的・精神的・学業的・社会的な状況など)
・相談者の氏名、年齢、住所、電話番号などの連絡先
・相談者と被害者との関係
・相談者の要望(被害者の保護や治療、加害者への対処、法的な措置など)

これらの情報は、できるだけ詳しく伝えることが望ましいですが、分からないことや話しにくいことがあっても大丈夫です。窓口では、相談者の話を丁寧に聞き、必要な情報を確認してくれます。また、相談内容は秘密にされることが多いですが、場合によっては関係機関に連絡したり通告したりすることもあります。その際には、事前に相談者に説明してくれることが多いです。

性的虐待を相談した後の対処法

性的虐待を相談した後の対処法としては、以下のようなものがあります。

・被害者の安全確保
・被害者の医療的なケア
・被害者の心理的なケア
・加害者への対処
・法的な措置

それぞれについて説明します。

被害者の安全確保

性的虐待を受けている子どもは、加害者から離れることができない場合が多いです。そのため、まずは子どもの安全を確保することが重要です。児童相談所や警察などの関係機関は、子どもの安全を脅かす状況にある場合は、子どもを一時的に保護したり、非加害の親や親族などに引き渡したりすることができます。また、子どもが安心して暮らせるように、住居や学校などの環境を整えたり、生活費や医療費などの経済的な支援をしたりすることもあります。

被害者の医療的なケア

性的虐待を受けた子どもは、身体的な傷や病気、妊娠や性感染症などのリスクがあります。そのため、早めに医療機関で診察や治療を受けることが必要です。児童相談所や警察などの関係機関は、子どもに負担をかけないように診察や治療を行う医師や看護師と連携してくれます。また、診察や治療の際には、子どもの同意や非加害の親の同意が必要です。同意が得られない場合は、児童相談所や裁判所が代わりに同意することもあります。

被害者の心理的なケア

性的虐待を受けた子どもは、心理的なトラウマやストレス、不安や恐怖、罪悪感や自己嫌悪などの感情を抱えることがあります。そのため、心理的なケアを受けることが大切です。児童相談所や警察などの関係機関は、子どもに適切な心理教育や認知行動療法などの治療支援を行う専門家と連携してくれます。また、非加害の親や親族などの家族支援やカウンセリングも行われることがあります。

加害者への対処

性的虐待を行った加害者は、法律上の罪に問われる可能性があります。児童相談所や警察などの関係機関は、加害者の逮捕や起訴などの法的な措置を行うことができます。また、加害者に対して、治療や教育などの更生支援を行うこともあります。

法的な措置

性的虐待を受けた子どもやその周囲の人たちは、法的な措置を取ることもできます。法的な措置には、以下のようなものがあります。

・民事訴訟:加害者に対して損害賠償や慰謝料などの金銭的な補償を求めることができます。
・刑事告訴:加害者に対して刑事責任を問うことができます。刑事告訴は、被害者本人やその親権者などが警察や検察に申し立てることで行われます。

*公訴時効:性的虐待の刑事告訴には、公訴時効という期限があります。公訴時効とは、犯罪が起こってから一定期間が経過すると、加害者を刑事責任に問えなくなる制度です。性的虐待の場合、公訴時効は被害者が20歳になるまで停止します。つまり、被害者が20歳になった後から数えて、最大で25年間は刑事告訴ができます。


法的な措置を取るかどうかは、被害者やその周囲の人たちの自由な判断によります。しかし、法的な措置を取ることには、メリットだけでなくデメリットもあります。例えば、裁判や調査などで被害内容を何度も話さなければならなかったり、加害者やその関係者と対面しなければならなかったりすることがあります。これらは、被害者にとって精神的に負担になることもあります。また、法的な措置には時間や費用がかかることもあります。

そのため、法的な措置を取るかどうかを決める前には、児童相談所や警察などの関係機関や弁護士などの専門家に相談してみることがおすすめです。彼らは、法的な措置のメリットやデメリット、必要な手続きや条件などを説明してくれます。また、被害者の意思や感情を尊重し、支援してくれます。

性的虐待を弁護士に相談するメリット

性的虐待は子供にだけ起こりうる問題ではありません。夫婦間でも起こりえます。

・性交の強要
・避妊をさせない
・異常な嫉妬をするなど

そういったことも性的虐待にあたる可能性があります。夫婦間の性的虐待は、DVの一種であり、場合によっては強制わいせつ罪や強制性交罪などの性犯罪にもあたります。

夫婦間の性的虐待に悩んでいる場合は、弁護士に相談することがおすすめです。弁護士に相談するメリットとしては、以下のようなものがあります。

・弁護士は法律の専門家です。法的な措置や手続きについて正確な情報やアドバイスを提供してくれます。例えば、離婚や慰謝料の請求、保護命令の申立てなどについて、必要な条件や方法を教えてくれます。
・弁護士は守秘義務があります。相談内容や個人情報を他人に漏らすことはありません。性的虐待は身内や友人にも相談しづらいことが多いですが、弁護士なら安心して話すことができます。
・弁護士は被害者の代理人として活動します。裁判や交渉などで被害者の権利や利益を守ってくれます。直接相手と対面したくない場合や話し合いがうまくいかない場合でも、弁護士が間に入ってくれることでスムーズに解決することができます。
・弁護士は被害者の心理的なサポートも行います。被害者の感情や立場を理解し、尊重し、励ましてくれます。性的虐待は心身に深刻な影響を及ぼすことがありますが、弁護士なら信頼できる味方です。

弁護士に相談する場合は、性暴力や児童虐待などの分野に詳しい弁護士を選ぶことがおすすめです。

トラスト弁護士法人は性犯罪や性的虐待といったトラブルに強く、数多くの性暴力にかかわる案件を解決してきました。また初回の無料相談も行っており、24時間体制でお問い合わせを受け付けているため、スピーディーに問題を解決できるでしょう。性的虐待に悩んでいる方はぜひ、トラスト弁護士法人にお問い合わせしてみてください。

今すぐ弁護士に無料相談する

まとめ

性的虐待は決して許されることではありません。もし自分や身近な人が性的虐待に遭っていると思ったら、一人で悩まずに、勇気を出して相談してください。あなたは一人ではありません。あなたには権利があります。あなたには支援があります。

当記事で紹介した相談先や、加害者への社会的制裁を視野に入れる際は弁護士への問い合わせも検討してみてください。

未来を大事にしてください。

今すぐ無料相談する

変化の早いWeb×法律業界で、下積みライターから現在編集部長へ。実績豊富な弁護士・Webに強いAIエンジニアと共にデジタル犯罪の撲滅を目指す。誹謗中傷・風評被害・リベンジポルノを中心に、虐待や性被害・法律の疑問といった情報をお届け。

みまもるコラム編集部をフォローする

あわせて読みたい

コラム一覧へ戻る
タイトルとURLをコピーしました